不整脈ってどうやって治療するの?

不整脈と診断された患者さんには、効果的な治療結果とQOLをバランスさせる為に、幾つかの治療方法があります。

徐脈治療(ペースメーカ治療)

徐脈治療には、ペースメーカ治療が広く一般的に行われており、日本では年間4万個以上が植込まれています。徐脈は、心臓を動かす電気の発生元から電気が規則正しく発生しなかったり、電気の通り道が正しく機能しない事が原因です。人工ペースメーカと電線を植込む事で、電気の発生や電気の通り道が悪い状態であるのを、人工ペースメーカから発生させる電気が補う事で、結果的に徐脈を解消させます。

頻脈治療

心臓を動かす電気の発生がバラバラだったり、電気が本来通るべき正しい通り道を通らずに頻脈となっている場合には、まず投薬治療が行われます。ただし致死性の不整脈の場合には、投薬と同時に下記にあるICD(植込み型除細動器)治療を行う場合もあります。

1. 投薬治療

頻脈性治療の第一選択肢として広く行われています。患者さん毎の不整脈タイプにより、抗不整脈薬や血液の固まり(=血栓)を溶かす薬等、種々な薬剤を組み合わせて使用します。

2. 高周波カテーテルアブレーション治療

日本では10 数年前から行われ始め、今では年間一万数千例が行われている治療方法です。心臓電気生理検査(EPS検査)と同様に行いますが、心臓電気生理検査用カテーテルの他に、高周波カテーテルアブレーション治療専用のカテーテルも心臓内に挿入し、心臓電気生理学検査の結果判明した、不整脈を発生させる異常な電気の発生場所や異常な電気の通り道(数ミリ)にカテーテル先端をピッタリと密着させます。そのカテーテル先端から500kHz前後の高周波(Radio Frequency)の電気を流すと、組織は50度~70度の温度で焼灼される事で凝固壊死状態となり、結果的に異常な電気の発生を抑止させたり、異常な電気を通さなくなり、不整脈は起こらなくなります。この治療方法は、心臓組織の極めて小さな部分のみを焼灼するので、心臓自体の機能には影響を与えません。

3. ICD(植込み型除細動器)治療

植込み型除細動器(Implantable Cardioverter Defibrillator:以下ICD)は、頻拍性(非常に脈の早い状態)心室性致死性不整脈(=心室頻拍や心室細動)による心臓突然死の予防手段として使用されます。心臓が致死性不整脈状態になったとき、ICDが察知し、自動的に電気ショックを発生させて心臓のリズムを取り戻します。ICDは同時に、ペースメーカの機能も備えています。

4. CRT-D(心再同期治療機能付き植込み型除細動器)治療

心再同期治療機能付き植込み型除細動器(Cardiac Resynchronization Therapy Defibrillator:以下CRT-D)は、上記のICD機能に加え、十分な薬物療法にも関わらず症状が改善されない「重症心不全」に対し、電気刺激を用いて心室収縮タイミングのずれを調整し、血行動態の改善を目的とした「心再同期治療機能」による治療が出来る機械です。外観上もICDと殆ど変わりませんが、心臓内に入れる電線が三本になります。

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